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2014年1月

2014年1月 6日 (月)

オウム返しの術

オウム返しの術

 

先日テレビを見ていたらインコの特集をやっていました。

インコがどうして人間の声をまねることができるのかという疑問に対して科学的に検証していたのですが、興味深かったのは

「インコは一度つがいになると一生相手を変えずに添い遂げる。そしてオスは、つがいになったメスと同じ声で鳴くようになる」

ということです。

オスがメスと同じ声で鳴くことによりきずなが深まるわけです。

私はこの話を聞いて思わず笑ってしまいました。

それは少し前のテレビ放送で、夫婦が仲良く暮らしてく秘訣と称して「オウム返しの術」が紹介されていたからです。

夫が妻から相談を受けるときにはどのような返答をするでしょうか?

たとえば

「ねえ、お隣の奥さん、燃えるごみの中に不燃物を入れているのよ。どう思う?」

「うーん・・・それは本人も気づかないで出しているのかもしれないから、それとなく注意してみたら?」

「何言ってるのよ。お隣どうしでそんなことしたら角が立つじゃない。こういうことはちゃんと町内会長さんか班長さんにお願いして伝えてもらわないといけないのよ。あなたはゴミの分別なんてしたことないからわからないでしょうけど」

「・・・・(最初から結論が出ているのなら聞かなきゃいいのに・・・)」

 夫は相談されたことに対してきちんと方法を考えて伝えようとしたのに妻の答えは最初から決まっているようです。

 夫からすると最初から結論が出ているのなら聞かなきゃいいのに・・・と思ってしまうのですが・・・。

 このようなすれ違いはあらゆる場面で起こります。

「こっちの服とこっちの服、どちらが似合うと思う?」

 こんな質問も要注意です。

 妻の気持ちは最初から決まっています。

 妻が気に入ったほうと違うほうを勧めでもしたら・・・

「でも、こっちのほうがけばけばしくなくて落ち着いた雰囲気でしょ?やっぱりこっちがいいような気がするけど・・・」

「じゃあそっちにしたら?」

「なによ、あなたって全然真剣に考えてくれないのね!」

 ということになるのが目に見えています。

 夫からすれば妻からの質問に真剣に考えて自分なりの答えを誠意を持って伝えているのですが、妻の要求はそういうことではなく、自分の考えに共感してほしいだけなのです。

 ではこんな時にはどうすればいいでしょう?

 ここで登場するのが「オウム返しの術」です。

 これは「とにかく妻の言葉をそのまま繰り返しなさい」ということだそうです。

「隣の奥さん、燃えるごみの中に不燃物を入れてるのよ」

「燃えるゴミの中に不燃物を入れてるのか・・・それはいけないなー」

「そうでしょ?かといって直接注意するのも角が立つじゃない?」

「うん、直接注意したら角が立つよねー」

「だから町内会長さんにお願いしてそれとなく伝えてもらおうと思うんだけど・・・」

「町内会長さんにおねがいするのか、それはいいんじゃないの?」

 と、こんな具合です。

 夫婦円満に過ごしていくためには、夫は妻の言葉に共感の気持ちを持って接することが大切なようです。

 インコの夫婦が生涯仲良く添い遂げる秘訣もこのようなところにあるのかもしれない。などど考えて感心してしまったのでした。

 

 

 

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